2017年8月14日月曜日

プカラのメルカド




ペルー紀行
第一話 インカの末裔       第十一話 パチャママに感謝して
第二話 マチュピチュを目指して  第十二話 標高3400mでのピスコサワー
第三話 真っ暗闇の車窓      第十三話 アンデスのシスティーナ礼拝堂    
第四話 静かな声の男       第十四話 クスコ教員ストライキ
第五話 さあ、いざ行かん     第十五話 高く聳えるビラコチャ神殿
第六話 空中の楼閣を天空から俯瞰 第十六話 標高4335mで出会った笑顔
第七話 再び、静かな声の男登場
第八話 インポッシブルミッション
第九話 星降る夜
第十話 インカの帝都





プカラに到着。プカラ文明は紀元前200年から400年近く栄えた文明とのこと。ここではプカラ遺跡から発掘されたミイラや石像などの出土品が展示されている。





歴史にも触れたいが、それよりも、今この土地で住んでいる人々の生活にも触れたい。足は自ずと広場のマルシェに向かう。






数人の子供たちが駆けていく。バイオリンケースが目に留まった。音楽教室の帰りだろうか。声を掛けるが、ツンとして行ってしまう。どこぞのご令嬢か。子供仕様のバイオリンを持っていたことにも驚いたが、着ている洋服からも他の子達とは違っていた。他の子達は取り巻きのようにも思え、非常に分かりやすく、どこの国でも地域でも、人間の営みとは同じようなものだと笑ってしまう。




広場には老若女女、、、茣蓙を敷くもの、小さな机の上を出すものそれぞれだが、皆が乾燥した草、花、豆、芋などを、あるものは大きな袋に、あるものは小さな袋に、各自それぞれに商いをしていた。ヒトデの感想と思わしきものもある。バッタ達は夏のブルターニュでいつでも見ていると、あんまり関心を示さずに、どこかに散ってしまう。






母が赤色の殻のピーナツを見つける。どうやら台湾に住む妹の旦那の父上が、母に特別に贈ってくれるらしく、最高の味わいと言っていたが、ペルーのプカラ産だったとは!と驚いている。台湾からのピーナツがプカラ産かどうかは怪しいが、確かに目の前の赤色の殻のピーナツはこの地のものだろう。とはいうものの、ここの土地は赤みがかっているから、ここで採れた植物の殻も赤みがかっていているというのは、短絡的過ぎるか。






つい最初に目についた場所で一袋を買ってしまうが、奥に歩みを進めるとかなりの規模で豆を扱っている。一体これだけの量をマーケットに出しておく必要があるのだろうか。一日でどれだけの量が売られ、どれだけの日数で回転するのだろうか。







後日談となるが、フランスに戻って真っ先にスーツケースから取り出して味見。
野ざらしになっていて、湿気ったりしないのかしら。新鮮度はどうかしら。
そう母が心配した通り、ソラマメは硬くて湿気っていた。味見をさせてもらえば良かったと思うものの、堅いなりに豆は味がしっかりとしていて齧っていれば旨味がどんどん出てきた。ピーナツに至っては粒も大きくて最高だった。


ここで末娘バッタが色とりどりの小さな牛の形をした瀬戸物をゲット。色によって意味があるという。確か台湾でも山岳民族のお守りが、色によって意味があると言っていたな、と思い出す。三つだと割安にしてくれるんだって、と勇んで女主人にお金を渡す。戻って来たコインを見て、不満そう。しっかりと払うべき値段を伝え、お釣りの額を言うと、女主人は、あら、そう、と慌てた様子も悪びれた様子も見せずに、淡々とコインを追加する。我が娘ながら天晴れ。

彼女が商売に向いているのでは、と思う場面が他にもある。値段の交渉をしっかりとするのである。相手が、「マダム、ベイビーアルパカ。」というので、私が、だから値が張るのね、などと思うものなら、すかさず「ママ、ちゃんと見て!ただのウール。」と来る。

小さな牛の形のお守り。一つは今回一緒に来れなかった丑年の長女バッタへのお土産だという。せっかくだから、色んな色のものを沢山買って皆にお土産に、とも思うが、末娘バッタが必死に選んだ三つ。プカラの良い思い出になるだろう。




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