2016年12月14日水曜日

オフィスにて








いつものように遅いお昼を買いに外に出て、オフィスに戻ってみると、机の上に真っ白な花をつけた植木が。

もう。
何かあると私の担当なのだから、と溜息。まあ、何でも屋だから、ねえ。

一体、これ、どうしたの?
周囲に聞いてみる。

え?
誕生日ぃ?

なんと、同僚たちからの誕生祝のプレゼント。いやあ、まさか。驚いた。
同僚といっても、20代の子達。
本当に驚いて、声が出ない。

ちょっと、みんな、一体どうしちゃったの?

特に誕生日にプレゼントを贈る習慣もなく、戸惑うばかり。

一人が、私の席の横に置いてある、カラマンシーの鉢を指差す。
夏に種から植えたが、漸く双葉から本葉が出てきたばかり。
どうやら、それを大切にする私の姿が新鮮で、皆で花をプレゼント、と思ってくれたらしい。

ありがとう。
本当にありがとう。







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2016年12月9日金曜日

マドレーヌの香りを追って







マドレーヌの香りで幼い頃の記憶が突然呼び覚まされるプルーストの小説。

そんな高尚なイメージとは裏腹に、近所のスーパーではマドレーヌ20個入り特売大パックが売られている。

パリ郊外の学生寮で寝泊まりしていた頃。人気のないキャンパスに、ぽつりとあった旧式型の自動販売機。そこの定番の一つが二個入りのマドレーヌ。朝から学生達とおしゃべりをする気力もなく、かと言って一人でぽつねんと食べることもできずにいた日など、空腹を満たすために自販機のお世話になったもの。

だからマドレーヌに対する思いは、魅力にあふれたものでは決してない。所謂プルースト現象か。

これまで沢山の洋菓子、和菓子に挑戦してきたが、今まで一度も作ったことがなかった。心の奥底から突き上げるような欲求を感じてこなかったのである。

ところが、先日全く違った場所で、全く違ったバックグラウンドの二人によるマドレーヌのレシピとそれを作るまでのストーリーを読むに至り、人生で大切な何かを見落としているのでは、という気に突如なってしまう。

そうなると、何かに取り憑かれたかのように、あらゆるレシピを集め、読み比べをし、幾つか書き上げ頭の中でシュミレーションをし始める。材料を揃え、キッチンで卵を割るまでに、そう時間はかからなかった。

今回大いに参考にしたレシピは全卵を使うもの。湯煎しながらもったりと作る。レモンの皮を入れて風味をつけるが、ここで欲張り心が出てしまい、お抹茶を入れて緑の鮮やかさを演出しようと試みる。マドレーヌの型が近所のスーパーには置いてなかったので、カップケーキの型を使うことにする。予想以上に生地が重たく、四苦八苦。

ふっくらと上品に仕上がったようだが、やはりカップ型ではマドレーヌではない。

ここは型から入るフランス式に倣わねば。週末にマドレーヌ型を仕入れよう。


マドレーヌの香りを追う旅は、未だ始まったばかり。





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2016年12月6日火曜日

冬の夕日







息子バッタがバイオリンのグループレッスンをやめてから、末娘バッタは友達と乗り合わせて行くので、土曜は午後の慌ただしさから解放されている。
金曜夜の個人レッスンは続けているが、それも今年いっぱい。

高三なので、これまで以上に練習ができないから、オーケストラやコンチェルトなど、皆に迷惑をかけることになることはできない、というのが、彼がグループレッスンをやめた理由。

今年のノエルのコンサートの午後の部に、彼の姿はなかった。彼の音は響いてこなかった。末娘バッタの堂々とした姿を目で追いながら、何とも寂しく思ってしまう。

息子バッタは、バイオリンの恩師から彼女の9歳になる娘のたっての願いだから一緒に弾いてくれと声を掛けられ、午前の部でビバルディの二人のためのバイオリンコンチェルトを弾いていた。演奏後、晴れ渡った嬉しそうな笑顔で戻ってきた息子バッタを見て、彼がグループレッスンを止めざるを得なかった理由は、本当に彼が言う通りだったのだな、と改めて思ってしまう。

バイオリンが好きで、ここまで続けてきたことを確信する。
どこに進学しようとも、どんな将来を歩もうとも、今後の彼の人生で音楽は彼にとって大切な一部になるだろう。

冬枯れの木立に夕日。





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2016年11月30日水曜日

一年前との違い





藤田のチャペルを見たいと言われ、
日曜にランスまで車を飛ばす。

シャンパーニュ地方には何度か訪れているが、ランス市街には初めて乗り入れたことを、実際に車で走ってみて確認する。ランスは予想以上に大きな都市で、周辺の村とは趣を随分異にしている。

取り敢えず、赴くままに車を走らせると目の前に大聖堂が立ちはだかる。

驚くことに、大聖堂の裏手には何もない。

青い空に映えるだろうけど、雪でも降りそうな空が広がっている。

大聖堂に一歩足を踏み入れると、天の声が聞こえてきそうな神々しさ。

友人夫婦がロウソクを買って火を点けている。彼女は確か、敬虔なクリスチャン。
天上のアーチの美しさに見とれていると、ロウソクを手渡される。
お賽銭を友人から手渡されたような恥ずかしさを覚えるが、それも一瞬の事。当たり前のように手渡されたロウソクに、既にゆらめいている沢山のロウソクの中から一つを選び、もらい火をしながら、彼女の優しい思いに包まれてしまう。
「幸せになってね」
そんな彼女の声なき声が聞こえてくる。


青が基調のステンドグラスの前で思わず佇む。
こんなところで、シャガールに会えるなんて。


社会人として初めての職場で知り合った先輩。
当時女性の活躍が注目されていた中で、目立ちながらも、マイペースで飾らない様子が非常に爽やかで、とっても憧れていた存在。

昨年、もう何年振りかでパリで再会。
そして、今年はその時の約束通り、夫婦でパリに遊びに来ていた。


翌日、フランスを発つ前にメールが届く。
「レストランも藤田のチャペルもランス大聖堂も感激したけど、〇〇ちゃんがまた元気になっててなにより嬉しかった」


去年はそんなに元気がなかったのか。
会社の帰りに慌ててレストランに駆けつけた雨の夜を思い出す。


今年は何が変わったのだろう?
仕事、人間関係、家庭環境。
色々と思いを巡らす。

そうか、私が変わったのか。

心にロウソクの火が赤く点る。








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2016年11月28日月曜日

チャペル







藤田はやさしく待っていてくれた。
切り取られた空間。
扉を開けて敷地に入れなかったのに、大きな腕で歓迎されたような気持ちになってしまう。

そんな優しさで包まれた場所





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2016年11月20日日曜日

第三ステージ



バッタ達が大騒ぎの日曜の午後。
何事かと思ったら、末娘バッタの部屋に置いてあった壊れかけたベッドの解体作業。

数年前に、息子バッタが日本に帰る友達から譲りうけたもの。あんな大きなセミダブルの二段ベッドをもらっても、彼の部屋には入りきれないと思ったが、あんまり粘るし、彼にとってのとても大切な友達だったことから、ついつい許してしまう。案の定、のこぎりで板を切り、高さを調整して、漸く部屋に入れ込む。

が、二年ぐらいは使っていたが、どうしても部屋のスペースの有効利用とは言えず、大き目の末娘バッタの部屋に運び込んでいた。

普段は使わないセミダブルだったので、蒲団やらシーツを置き始め、物置化しつつあったところ、何度も解体し、運んでは作っていたからか、或いは、寿命なのか、横長の板が二つに割れ始め、困ったことになっていた。

壊れかけたベッドを解体し、マットレスだけは残し、日本の蒲団のように使おうと思ったらしく、解体され棒切れとなった板は、どんどんと地下のカーブに持ち運ばれていた。

そうしてベッドを片付けてみると、随分と埃が溜まっており、蜘蛛の住処になっていたらしく、掃除機を掛けながら、更に大騒ぎしている。

今度は火の粉がこちらまで飛んでくる。末娘バッタの部屋は我が家で一番日照時間が長いテラスに面している。そこに、マンゴは勿論、パイナップルの植木を置いておくのだが、それが虫を呼び寄せる原因とばかりに、責められる。

息子バッタなど、久々に妹の部屋に行ったらしく、パイナップルが余りに大きく成長しているので驚きを通り越して呆然。実もならないのに、こんな大きな植木は外に置くべきと主張。

ちょっと待ってよ。ママの大切な植木たちを勝手に外に出さないでよ。霜がおりたら、パイナップルはすぐに枯れてしまう。マンゴなど、目も当てられまい。

そうすると、板のフローリングが水で黒くなり、腐りかけていることを指摘される。そうか。確かにね。

では、と一階のサロンに移すことにする。冬は寒いけど、外よりはましだろう。

ママのすることなら、なんでも素敵なこと、と思っていた時代は既に過ぎてしまっていることは知っていたが、いやはや。

サロンに置くことさえ反対していた息子バッタだったが、ピアノの脇に収まったパイナップルを見て、肉厚の濃い緑の頑丈で先の鋭い葉が、意外に観葉植物としての魅力があることに気が付いたらしく、まあ、いいか、とばかりに、何も言わなくなる。

いつか、この家を出ていく時は、このパイナップル君と一緒かな。
そんな思いが、ふとわき上がる。

日当たりの良い部屋が一つと、使い勝手の良いキッチンがあれば、それでいいか。

まだ先のことと思っていたが、もうそこまで来ているのかもしれない。
第二の、いや、第三のステージ、が。








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2016年11月13日日曜日

主のいなくなった洋服たち









バッタ達の小さくなった洋服。もとい、彼らが大きくなったから着れなくなった洋服。
一つ一つが思い出あって、頬ずりしたくなるものばかり。せっかくだから譲ろうと思いつつも時間がなくて、バッタ達が勝手に袋詰めにしていた。

10歳と8歳の女の子のママである知り合いに声を掛けると、二つ返事で見に来るという。
慌ててバッタ達の部屋から袋をサロンに持ち込むと、ある、ある。10以上もの袋がどっさり。

友人の子供たちは大騒ぎで喜んで自分たちに合ったサイズを探し回った。
友人は箪笥の余裕がないからと言いながらも、大きな袋三つにぎゅうぎゅう詰めにして、厳選した洋服を持って行ってくれた。

それでも、たっぷり残っている。取り敢えずは、大きな袋にぎゅうぎゅう詰めにした三つの袋を、寄付の箱に入れることにする。

末娘バッタが8歳の時に着ていたパジャマが今でも新品のように出てきた。
どこかの誰かが、このパジャマを喜んで着てくれると嬉しいけど。

色がかすんでいても、生地がしっかりとしていて、風合いある息子バッタの洋服はどうしようか。

寄付するに限るんだろうな。
まあ、もうちょっと、大切にとっておこうか。

かくして、漸く半分には減ったものの、相変わらず主のいなくなった洋服たちをどっさりと袋に詰め直す。

次の機会まで。




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2016年11月12日土曜日

ひとりの時間を愛する人に






サイフォンからお湯が沸く音が聞こえだすと、
珈琲の香りが一気にキッチンに広がる。

熱いチリチリ感も、切れ味の良さも、味わい深い豊かな香りも、すべて心地よい。

ひとりの時間を愛する人にはぴったり。

ん?
ひとりの時間を愛せるようになってきたのかな。
二杯目をカップに注ぎながら独り言つ。







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2016年11月5日土曜日

犬君へ








ひんやりとした早朝の空気に秋を感じながら、庭の緩やかなスロープを小走りに門に向かい、形だけの黒い鉄製門扉を押して外に出た瞬間、左足裏に違和感を感じる。そこにあってはならないものを踏んずけてしまった後味の悪さ。

ほんの数日前も同じことがあった。その時には、ゴミ箱を出すので大きい門扉を開けて外に出た瞬間、やはり、そこにあってはならないものを踏んずけてしまう。ここに引っ越してきて、もう10年以上になろうか。こんなことは、これまで全くなかった。

二週間のバカンスを終えての初日。勢いよく元気に学校に行くバッタ達が、朝一に門を開けて外に飛び出た途端、同じように踏んずけてしまったら、一日が台なしになってしまうだろう。

慌て、リラの枝を折り(実はリラの枝は、しなって、ちっとも折れてくれない)、葉を使って、ブツを処理する。そうしているうちに、乗ろうとしてたバスが通り過ぎてしまう。

左足に違和感を感じたままバスに揺られる。外は息が白くなるほど寒かった。前夜は遅くに帰って来たが、その時にはなかった。そして、ブツは気味が悪い程に柔らかかった。もしかしたら、体温さえ感じられたかもしれない。となると、早朝の散歩時の仕業に違いない。誰かが、意図的に、門の目の前で飼い犬に用をさせたに違いない。まぎれもない悪意を感じる取る。

左足に違和感を感じたまま電車に揺られている間、今度は対策を考えてみる。前回のブツをしっかりと除去しなかったために、同じような場所で何をしたに違いない。となると、酢でも撒くか。

その晩、バッタ達に、悪意を持った誰かが、飼い犬に人の家の門の前で散歩の途中に用足しをさせている、と怒り憤懣に告げると、笑われてしまう。

ママ、さすがに犬に、ここでしなさいとは誰も言えないよ、と。

おお、そうか。

ちゃんと拾わない飼い主がいけないんだろうけど、たまたま場所が家の門の前だったんだよね、と。

君たちは本当に素直に、人を疑わない素敵な若者に育っているよね。

そう思いながらも、お酢のボトルを持って外に出て、暗闇の中を散布。

犬君よ。君のご主人はどうやら身勝手な人みたいだね。でもさあ。歩道の上は止めようよ。みんなが歩く道なんだよ。ましてや、家の門の前はだめだよ。取り敢えず、お酢を撒いておくからね。君のテリトリーじゃないんだよ。威厳をもって、堂々と歩いておくれ。立ち止まっちゃだめだよ。





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2016年11月1日火曜日

空回り








空回りする時は、一度立ち止まってゆっくりと深呼吸をしないと。

金曜の夕方にエトルタに行っている友人夫婦とジョインする筈が、宿の予約サイトとの相性が良くなく、最後まで予約承認がなされず、翌朝、支払った金額の払い戻し手続き終了との連絡が来る。

がっかりするが、金曜夜に慌ててオフィスを出たため、しっかりと週末の段取りをしていなかったことを思い出し、今度は慌ててオフィスに向かう。火曜が祝日なので、月曜を休みにしたので、四日間もオフィスを開けてしまう。土曜の午後。行きに車で一時間、帰りは二時間も掛けてしまう。それでも、重要なアプリが入ったPCがないことには、仕事もできない。

と、漸く夕方に家に戻りメールを何気に確認していると、月末の仕事にとって重要な書類を持ってきていないことに気が付く。まさか。いや、仕方あるまい。土曜の夕方のパリの混雑を思い、途中まで車で行き、そこからは電車とする。オフィスに戻れば、今度こそ忘れてはなるまいと、できるだけの書類整理をしてから、家に戻る。

なんだって貴重な土曜をオフィスとの往復に使ってしまったのか。午前中も仕事に使ってしまった。まる一日仕事。これって、なんの土曜なのか。月曜をお休みにするために、これ程のことをしなければならないって、ちょっとおかしいのでは。

日曜こそ、エトルタの友人夫婦にジョインしないと。とっておきのワインを倉庫から探し出し、日本酒も一本袋に入れ、もしものために、しっかりと研いだ包丁を二本、まな板と一緒に準備する。

秋は深まる。







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2016年10月25日火曜日

深まる秋に駒鳥







「ボンジュール、マダム!」
素っ頓狂な大声が聞こえる。一体、どこの誰?

朝起きると、とにかく庭に出て朝の空気を吸い込み、草の香を楽しむ癖がある。その時も髪に櫛もあてずに、蔦の葉が朝日を浴びて赤く染まる様におびき寄せられる様に飛び出していた。

一体、どこの誰?

どうやら、声の主は隣の建物の屋上から見下ろしている人物。
かなりムッとする。

「脅かしてしまいましたかね?それはすみません。良いお天気ですよね。」
件のムッシューは大声で続ける。

彼らが引っ越してきたのは8月の頃。それから挨拶をする機会がなかった。
いや、そんなことではない。
大体、上から人を見降ろして声を掛けるなんて、一体、なんてマナーを知らない無頼漢なのか。
高いところから失礼します、と言うではないか。

確か、アメリカ人と聞いていた。まあ、朝起きて、天気が良いので屋上に出て、見下ろしたら、庭に出ているお隣さんがいたので、声を掛けたといったところだろう。

しかし、彼等は我が家のプライベートな部分をそうやって上から見下ろせるということを誇示しているんじゃんないか、と思ってしまう。

まったくもってけしからん。

そう思うのは私だけか。料簡が狭いのか。

ここに引っ越してきた時には、そんな高い建物はなかった。隣は我が家と同じぐらい手入れの行き届いていない野生のブッシュで、一軒家に同じ年ぐらいのマダムと、バッタ達と同じ年くらいの子供たちが住んでいた。資金的な問題で彼らが追い出されるようにいなくなり、土地が掘り起こされ、三階建ての近代的なマンション群が二棟建設された。それから我が家の庭は日照時間が大幅に短くなる。

まあ、そんなにカリカリしなさんな。
赤いマフラーをつけた駒鳥が楽しそうに軽やかに視界に飛び込んでくる。

ひょっとしたら、こちらからは全部見えちゃうので、気を付けてくださいね、とのメッセージだったのだろうか。いやはや、すべてのことは、違ったように受け止めることができるから面白い。

そうさ。のんきが一番。
駒鳥が楽し気に飛び立っていく。

秋は深まる。






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2016年10月23日日曜日

Le ciel attendra




Le ciel attendra

ドキュメンタリー風の映画では、友人も多く、音楽に親しみ、勉強も普通にできる、フランスの中流家庭の女子高校生とアラブ系の父親とフランス人の母親を持つ中流家庭の女子高生が、正義や勇気、生きる目標、世界の不平等、といった言葉に触発され、ふとした心の隙間にイスラーム過激派の大義を受け入れ、コーランを読み、チャドルを着用、サラートを厳格に行うようになり、ジハーディストとしてイスラーム過激派に参入していく様子を何度かのフラッシュバックを通しながらカメラが追う。すっかりと人が変わった我が子に愕然とし、取り戻そうと必死になる両親たちの姿が、心を抉る。

題名「Le ciel attendra」 天国は待ってくれる、急いで死に向かうな、といったところか。



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2016年10月22日土曜日

朝起きると








朝起きると一人だった。

部屋の暖房を切ってしまっていたので、部屋の空気は秋をまとっている。
温度を低く調整しても、いつも高く調整しなおすバッタ達がいないので、家全体が秋に包まれている。

昨夜は久しぶりの同窓会。勉強会の講師は、大層な肩書を持ち、彼の人生を物語っているかのように、背広の襟に赤い線一筋を入れていたが、期せずして非常に気さくなお人柄で、参加者一同、前のめりになって聴講。

その後のビストロでは、やはり背広の襟に赤い線一筋を入れている、某財団の長の前の席になる。既に金融界で名を馳せ、その後財団の代表となり、恐らく既に十年以上は経つのではないだろうか。何故か人生の話となり、家族のためが第一の人生なら、自分のための第二の人生があり、そして、他人のための第三の人生がある、と。「あなたのための人生を生きてみてください。」

部屋の鎧戸を開けてみれば、街全体が霧の中。







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2016年10月16日日曜日

15の心






末娘バッタが俳句を詠みにクラスで遠出。

森なら近所にあるのに、バスで一日掛けて遊んできたらしい。もとい、自然に遊び、感性を研ぎ澄ませ、句を詠み合ったらしい。

しかし、いくら霧深い中を分け入り、ひっそりと木の幹に隠れている鹿を見つけ、心震わせたからといって、一朝一夕に俳人の仲間入りができるはずもない。二、三回、みっちりと俳句の学習を授業でしても、所詮付け焼刃。フランスで生まれて、フランスで育っている、100%のフランス産なのだから。

当然、日本で生まれて、日本で教育を受け、特に詩心がなくとも幾つかの俳句を諳んじている普通の日本の高校生とはスタートが違う。

それなのに、まったく、この年頃は怖いもの知らずで、高慢。

国語の教師から、俳句の指導を受け、青菜に塩どころか、猛反発。

「クラスの数名」とぼかして話していたが、そのうちの一人は末娘バッタに違いない。俳壇に投稿しても採用されない教師から、意見されてもなんだかな。ひょっとしたら自分たちの詠んだ作品の良さが分かってもらえていないのかもしれない、ときた。

いやあ、すごい。

末娘バッタは目に涙をためながら訴える。何を書いても、ダメ、おかしい、こんな表現はない、これでは文章、俳句になっていない、と全て却下された、と言う。

それじゃあ、見せてごらん。

今回の遠足、もとい、俳句を詠む日に向けてクラスで編集し作成した栞を大切そうに持ってくる。後ろの作品を書くページに、いくつもの作品が書き連ねてある。

張り切って作っている末娘バッタの様子が手に取るようにわかる。彼女の気持ちが先走ってしまっている。あれも、これも表現したくてしょうがいないらしく、体言止めはもちろん、切れ字も取り入れ、香りも、色も、笑い声も、盛り沢山。

17音がはち切れている。

そうね。
これなんか、どう?ちょっと表現を変えてみる。言葉を入れ替えてみる。

あら、これ、面白くていいんじゃない?

友達と楽しくおしゃべりに夢中。隣の子をみたら、鹿だったので、びっくり、といった作品。

でも、先生が、友達と鹿の顔を見間違えるなんて変だって。

きっと日本のマミーなら分かってくれるよ。と、鹿の写真のカードを出してきて、自分の作品をいくつか書き始める。

私が手直しをした作品は、ママとの合作なんて、いやだなぁ。どうしよう。と躊躇しつつも、書き記す。

先生に褒められた数人のクラスメートのことを羨ましそうに話す末娘バッタ。

たくさんの作品を味わい、自分の心で感じとることが大切なんだよ。そうして、ようやく、他の誰かの心を震わせる作品が書ける様になるんだよ。

霧まとい 鹿も我らも 駆け抜けん
天高く 鹿も木立も 我も友も
鹿探し 抜き足差し足 青き空
森の霧 リュックに詰めて 帰り道
空高し 吸い込まれんや わが心




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2016年10月13日木曜日

いつだって最前線









もうちょっと上品に作ればよかったかな。
きっとこれが最後のお弁当。

簡単なサンドイッチでいいよ、と末娘バッタは言ってくれたが、帰りの電車の中で既に頭はキャラ弁。

プチトマトとマッシュルーム、ミニソーセージを別のお弁当箱に詰める。

二段に重ねたお弁当箱を大き目のハンカチで包んで縛りながら、中学の頃父が作ってくれたお弁当を思い出し胸がきゅんとする。箸ケースがあるなんて知らなかったのか、むき出しの箸をお弁当箱の上に載せ、一緒にハンカチで包んだので、ハンカチから箸の先が突き出てしまっていた。あの箸の先を見て、泣きたくなってしまった瞬間。自分がこんなにも大切にされているのかと、強く感じた瞬間。

しかし、そう考えると、昔から人一倍感激屋で、泣きメソだったのだと、しみじみ思う。

さてさて。末娘バッタはいつの日か、この最後のお弁当をしみじみと思い出すのだろうか。

なんだか、もう一回、ちゃんと作ってみたくなる。よーし。今度は、ゆっくりと卵を焼いて綺麗な黄色を出そう。ご飯も欲張らずに、軽めにして巻こう。

なんだか、楽しくなってくる。そう、最後なんて最後まで分からない。
いつだって最前線。






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2016年10月9日日曜日

ウルトラ ライト ダウン









情けない話だが、長女バッタが家を出て行ってしまってからの喪失感からまだ抜け切れていない。ふとした時に、彼女の不在を大きく感じる。来年の夏には息子バッタがいなくなり、その二年後には末娘バッタがいなくなる。果たして、耐えられるのだろうか。

サッカーの練習から帰ってきて、シャワーを浴び、未だ水が頭から垂れている状態で、洋服を買って欲しいから、今からパリに連れて行ってくれと言う息子バッタ。デファンスのショッピングセンターは夜の8時には閉まってしまう。残り時間1時間。

高速を使えば、ものの15分で着いてしまうだろう。彼が行きたいお店は二つ。何を買いたいかまで分かっている。サイズさえ合えば、すぐに買えてしまう。

そうして、本当に30分後にはお店のレジで支払いをしていた。何着も試着をし、似合っていると思うのに、滅多に首を縦に振らず、こちらがうんざりするまで拘っていた長女バッタとは大違い。それでも、彼女のコートを手に、鞄を持ってあげて付き合った当時が懐かしいと思えてしまうのだから、不思議なもの。

今頃寒くて暖かいコートが欲しくなっているのではないか。薄手のダウンを買って送ってあげようか。

いつの頃か、ママが買う洋服には袖も通さないことが分かり、決して本人がいない限り洋服は買わないことにしていた。

「ママは買わないの?」息子バッタが薄手のダウンを手にして言う。

現実に戻る。ん?ママ?
「ママ、いつもコンピュータールームでオーバー着ているじゃない。このダウンなんか、ぴったりだと思うよ。」

かくして、予定もしていなかったダウンを買ってしまう。末娘バッタにあげてもいいかな、と思いつつ。

しかし、それでは意味がないか。息子バッタからのメッセージを大切にしなくては。ママも自分のための人生を生きてね、という。

帰り道、車内にジャズが静かに流れる中、フロントガラスを通して、大きな三日月が夜空にくっきりと浮かんでいる。








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2016年10月4日火曜日

チャンスはまた来る









ぐっちゃぐちゃに泣きくずれ、声にならない声で、末娘バッタが嘆く。

やりたいって言うばっかりで、ちゃんと努力していなかったんだよね。
ちゃらんぽらんなデタラメばかりしていたんだよね。

背中をさすりながら、彼女の悔しい思いを共有する。
それと同時に、彼女はちゃんと努力してきているとも思う。親の贔屓目だけではなく。

毎晩夕飯の支度をしてくれる末娘バッタ。
週末に掃除、洗濯も手伝ってくれる。
風邪で休んだクラスメートには、授業のまとめや宿題を教えてあげる。

今回は形にならなかったけれど、次回がある。
チャンスはまた来る。
その時に、しっかりと捕まえるだけの準備をしておこうよ。

臥薪嘗胆。

ここで諦めず、次の機会を狙う。
満を持して待つ。

滅多なことじゃ泣いちゃいけない。
でも、悔しいって気持ち、大切だよ。






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2016年10月2日日曜日

土曜の朝の独り言








大理石は青空に、そして朝日に映える。

思わず人を立ち止まらせ、仰ぎ見させる何かがある。

思わずシャッターを切る。


それにしても、なぜフランスの青空は写真映えするのだろう。
乾燥した空気のせいなのだろうか。見た青より濃さを増し、かっきりとしている。
逆に湿気の多いフィリピンの空は撮影に向いていない。緑もからきし良くない。何となく煙ってしまう。実際に見えているジャングルの色の方がずっといい。

露出を研究すべきなのだろう。
手元の携帯を見る。欧州仕様なのだろうか。







しかしよく見れば、朝日があたり柔らかな赤みを帯びた大理石の色を忠実に写し取ってくれていはない。

そうなると、心のレンズで写し捉え、言葉で書き記すしかあるまい。いや、今度は心のフィルターを通してしまうので、逆に現実から離れてしまうであろう。


それも、それでよいではないか。


なんでもない土曜の朝の独り言。






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2016年9月25日日曜日

薄紫の精霊









庭掃除 隠れたるかな 夏の日々

拾えども 出てくる出てくる 松ぼっくり

太陽の 恵みたわたわに クエッチや

隣人に 伐れと言われぬ 月桂樹

カラマンシ 芽よ出ろ育て 夏の夢

雨風に 榛実一つ また一つ

荒れ地にも 薄紫の 精霊か






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2016年9月22日木曜日

見上げると夕焼け空









こういう時に限って電車は各駅停車でのんびり運行。漸く目的の駅で電車からはき出されると、人の波を縫って転がるように階段を下り、改札を抜けるが姿が見えない。待ち合わせの時間に相手は10分も前に着いていて、私は15分も遅れている。携帯をならせば、車で来ていると言う。言葉少ななのか、気が利いていないのか、忙しいのか、分かると思っているのか、何も考えていないのか。待たせているのは、こちらなのに、人を待たせる行為にいらいらとして、この余裕のなさは何なのか。車が停めてあるロータリーまで走っていくと予想もしなかった笑顔に出会う。

見上げると夕焼け空。






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2016年9月20日火曜日

立場逆転










ママさぁ。そういう話は、親が子供に言う話じゃないよ。

そう言ったっきり、うつむいて無口になる息子バッタ。

やっぱり、ママは息子に甘えちゃいかんのね。ママの悩みを息子に相談しちゃいかんのね。ママはやっぱり、威厳ある親であり、辛いことも悲しいことも、皆胸に仕舞い、子供の前では毅然とした態度をとらんといけんのね。

だから、夫婦がいるんだろうけど、ママは独りだからな。
分かった、もうこの話はしないよ。さあ、美味しいものでも作って食べようか。

うつむいた顔は一向に上を向かない。

漸く口をきいたかと思ったら、本気で仕事を変えないと、身体を壊すし、家族との時間もない、と説教される。

うん。分かっているよ。後三年。三年したら、どこかアジアの国で、ママを必要とする国に行くことにしている。

ぎょっとした顔。

そんなところで、ママ、何の役に立つのさ、と言わんばかり。
大学三年の頃、海外青年協力隊の説明会に行ったときの絶望感が甦る。

看護師でもない。教員でもない。腕力に自信があるわけでもない。スポーツ選手でもない。
一体、何ができる?

ちょっと待ってよ。あの頃から成長していないのだろうか。まさか。
三人の子を産んだ経験なんて、実はたいしたことないし。

日本語を教えることはできるかもしれない。

その国の人たちは日本語を学んで、どうするの?需要は少ないよ。

息子バッタに言われてしまう。

参ったなぁ。最近、息子バッタとの立場逆転の会話が少なくない。
ママはもうちょっと自分の人生のこれからについて考えることにするよ。

パンションフルーツの花が満開。






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2016年9月17日土曜日

密かな愉しみ








日本の幼少教育では身近な植物の生育を楽しむ心を育むという目標があるのだろう。同時に、植物の生育の様子を観察することで、自然界への理解、探求心、向学心をも育むといった壮大な目標もあるに違いない。

幼稚園では朝顔、小学校低学年では向日葵、ヒヤシンスの水栽培、中学年ではジャガイモ、高学年では大豆が定番のように思われる。

中学時代、こっそりと自分の部屋に大蒜の水栽培をして楽しんでいた時があった。真冬の時期で、濃厚な緑の葉がぐんぐんと伸びていく様は非常に印象的であった。

もっと幼い記憶をたどると、母がサルビアやトウモロコシを植えていたことが甦る。今でも真っ赤なサルビアの花を見ると、胸がなんだか苦しくなるぐらい切ない。

仕事で忙しい母が、サルビアを植え、トウモロコシの苗を植え、肥料を上げていた姿。その周りを嬉しそうに走り回る子供達三人とコリー犬のビック。このビックは母にだけ懐いていた気がする。そして、いつだって、どこかに逃走しようと狙っていた。一度は何十キロも離れた村で見つかった。幼稚園生の頃だったと思う。自分より体の大きなビック。ビクトリアからきていると聞いていたが、そうか、Victoriaが本名だったのか。オスだったのにな、と、ちょっと不思議な思いになる。となると、ビクターが本名だろうか。幼い記憶はあやうい。

土いじりのイメージは一切ない父だが、アボガドの種を楊枝で支え、水栽培を楽しんでいた姿が甦る。パイナップルの水栽培もしていた、と、思う。

その記憶によるものか、或いはヒトとしてのDNAのなさる業なのか、異国の地で育った植物を育てたい思いに駆られる時がある。

あまりに新鮮でおいしいパイナップル。象牙海岸からの極上のマンゴ。ブラジルの地で食べたカシュナッツ。そして、フィリピンの爽やかな柑橘カラマンシー。

パイナップルは背丈が1mにもなったろうか。硬く鋭い濃厚な緑の葉を元気いっぱいに広げて育っている。マンゴは既に何度も挑戦しては、枯らしてしまっている。今あるものは、今年の夏のマンゴ。カシュナッツは芽を出したが、その後が灼熱の太陽が続かずに育たなかった。カラマンシーはゆっくりと芽を出しているが、カシュナッツと同じ運命をたどらないかと心配している。もう一つ、フィリピンからのマンゴ。これは芽を出しそうに土が膨らんでいるが、そこからの動きがない。

いずれガラス張りの植物園のような家に住んでもいいかな、と思う。
いや、いっそのこと、パイナップルやマンゴが育つ気候の土地に住めばいいのだろう。
椰子のジャングル。
その時には、柿が懐かしく、種を植えるのだろうか。

どうやら、海の藻屑にも、宇宙の星屑にも、そうすぐにはなれそうにない。
カラマンシーが育つまでは。





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2016年9月15日木曜日

お手並み背景







高校生になった末娘バッタ。

第三外国語に加え、ラテン語も引き続きオプションで学べると知るや、嬉々として申し込んだのは夏のバカンス前。高校に入って蓋を開けると、朝8時から夕方5時まで、ほぼ全ての時間が授業で埋まっている。特殊な学校で、各授業毎に休憩時間がない。5階ある教室の移動、トイレ、一体、どうして可能なのか。教師が遅刻に寛容なのか。だから、授業中のおしゃべりが絶えないのであろう。子供達は友達との情報交換やおしゃべりは授業中でしかできないのだから。

各教科の教員がそれぞれに授業内容を紹介するクラス説明会の日。父親が、ラテン語の教師が、中途半端な気持ちでオプションを取ると後で自分が苦しむだけなので、慎重に考え直すべきとのコメントをしていた旨末娘バッタに伝える。どうやら、今年は選ぶ生徒が多く、クラスが最初から賑やかで教師は持て余しているらしい。

あれもこれもとやりたがり屋の末娘バッタ。ラテン語のオプションなど長女バッタは中学二年にして止めてしまい、息子バッタは二年続けて、その後終了。三年続けていた末娘バッタ。続けたがる気持ちも分からなくない。しかし、これからは取捨選択。選んでいかないとなるまい。

ぼんやりと父親の話を聞いていたのかと思ったが、それなら明日にも教師にラテン語の授業をとらない旨話に行くと言うので驚いてしまう。

そして、二年間続けていた土曜のサッカー。これも今年は止めると宣言。その日の夜に、監督に丁寧にメールを書き送っていた。

驚いたのは、翌日。

ダンスの彼女と一緒になるかとバスに乗ったが姿は見えない。家に帰ると夕食を作っている最中。週に二回。夜8時半の帰宅になるダンス。それを今年は止めると言う。

夏のバカンス前には、やっぱり本格的なダンスをしたいので、スタージュを一週間でもして、コンサバトワールのダンスの編入試験を受けると言っていたのに。

そう長く悩まずに、さっと決める潔さ。
若さか。

これが、バイオリンを止めると言えば、大騒ぎするだろうのに、全く親とは身勝手で現金なもの。ちゃんと自分の時間の使い方を考えられるようになったのかと、感心してしまっている。


選択肢はできるだけ沢山ある方がいい。
沢山の中から、自分のしたいことを選べばいい。
自分なりの人生を歩めばいい。


サッカーやダンス、ラテン語、そういったオプションがなくなった分、自分の時間が出来るはず。その時間をどう過ごすか、それは自分次第。お手並み拝見、としようか。


常になく残暑が厳しい日が続くと思っていたが、一雨降るごとに、着実に秋に近づいている。

青い空を仰ぎ見る。







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2016年9月14日水曜日

低俗な話








やきもち?
そんな低俗レベルの話なのか。いや、実際そうなんだろうと思う。
バカバカしい。
分かってはいるが、仕方がない。

バッタ達にしたら、いい迷惑だろう。

しかし、どうして、
去年は長女バッタの留学先の北京に、夫婦で会いに行ったのか。
どうして、
今度は隣国の留学先に一週間も、家族で遊びに行くのか。

一体全体、彼には遠慮というものがないのか。
まあ、彼の辞書にはそんな言葉は見当たるまい。

そりゃあ、悪気がないことは分かっている。
長女バッタ会いたさから来ていることも分かっている。

そうか。
彼は、そうやってしっかりと自分の周りに家族というものを築いてきたのか。

なんかな。
もうお役目御免、ってことか。

なんかな。

全てを放り投げて、海の藻屑になりたいな

元気なバッタ達がいるからこそ、元気で生きてこれた。
いつだって自分たちの足で地面を踏みしめ、自分たちの手で未来を切り拓いていけるよう育ててきた。

もはや母親は必要なし、か。

夏からのこの虚しい気持ちを引き摺って、このまま欧州の辛い冬を迎えることができるのか

母親としての役割を終えたら、もういいのかもしれない
海の藻屑となろうが、宇宙の星屑になろうが






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