2015年1月13日火曜日

気になる存在


 
 
 
月と桜が見つめ合う瞬間。

そんな一瞬を絵にした東山魁夷。

 

画家は常に第三者としての目をもって事象を見るのだろうか。

 

南向きのドアを開けると、眩しいほどの光を浴びる。

見上げれば半月。そこには、何も介在しない。月と私のみ。

 

一体どうやって、どこにでも追ってくる、あの月が他の誰かと見つめ合っていると思えるのだろう。

 

明けきらないバス停で佇んでいると、真向いに輝く月と目が合う。

朝靄のパリを闊歩しながら、ふと気が付くと、アパートの煙突の上から、かっきりと覗く月。

 

月が全ての地をまんべんなく照らしていると思う前に、月は私のことを見ていると思えてしまう。

いつだって月と対峙している自分がいる。

 

どうやらまだまだ東山魁夷の境地に至ることはありそうにない。

そうして夜空を見上げる。

 



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