2014年9月7日日曜日

伝わらないメッセージ



これまで何度、登っている梯子を下から外されたか。
大打撃を受けても、人を愛することは止められないし、人を信じることも止められない。
一人で生きていくことなど、まして考えられない。

それでも、今回の梯子外しは堪えた。
友情と言う固い絆を信じていたし、応援してくれる人々の声援は切実で熱がこもっていた。

いつから歯車がおかしくなったのだろう。
歯車がおかしくなっていても、誰もが通常通りの顔を装い、いつも通りの挨拶を交わしていた。一日に数度ある電話やSMS、メールの数も減ることはなく、私の方から歯車の調子を懸念して距離を置こうとしても、むしろ相手の態度は熱を増すほどだった。

それなのに。
全く何の知らせもなく、突然にして梯子が外されたことを他から知らされる。

歯車の調子が悪いと感じていたことで、ゆるゆると高みから降りていたとは言え、はっきりと梯子が外されたことを知った時は、真っ逆さまに落っこちた。
それでも、平然を装い毅然と対応。
その姿に安心したのか、梯子を外した張本人から電話がくる。
梯子を外す決断をしたのは、他でもない、その人。
いかにも、他の人々が外したかのように話をし、そして、それが何でもないことのように語り、しまいに夕食に誘われる。バーベキューでもしようじゃないか。昔のように。

まあそのうちに、と適当にかわし、這う這うの体で電話を切る。

二日後、もう連絡はくるまいと思っていた矢先に、我が家の目の前で出くわしてしまう。
その時も、動揺を隠すに隠せず、明らかに嘘と分かる風邪と偽り、挨拶を避ける。
それで察して欲しかった。ほっといて欲しい、と。

ところが、どうやら自分が悪者になることを良しとしないのか、今度は奥方からメッセージが入る。夕食のお誘い。そうくるとは全く思っていなかったし、彼女との関係までを云々するつもりは全くなかったので、それでも二日ばかり経ってから返事をする。忙しかった、と。
それで察して欲しかった。ほっといて欲しい、と。
それでも、改めてSMSが入る。ぜひ夕食を一緒にしたいので、都合の良い日を知らせて欲しい、と。
今度は返事をしないことにした。

それからひと月。

昨日、留守電メッセージに本人からメッセージが入る。
元気だろうか。いつも君のことを気にしている。ぜひ近いうちに会えたらと思う。

察して欲しい。ほっといて欲しい、と。

彼は私から何が聞きたいのか。私は元気だし、梯子外されても大丈夫だよ、仕方がなかったものね、とでも言って欲しいのか。慰めて欲しいのか。昔のように、仲間として腕を組んで笑い合おうとでも思っているのか。今の状況の愚痴を聞いて欲しいのか。

惨めになるだけだから、会いたくないし、話もしたくないってこと、分かってもらえないのだろうか。お願いだから、ほっといて欲しい。

元気であること、人生楽しく過ごしていることと、この梯子を外された思いとは全く別次元の話。まだまだ癒えていない。だから、放っておいて欲しい。お願いだから。

青空はあくまで透明で緑の風は穏やか。







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