2014年1月30日木曜日

感動に打ちのめされる至福のチョコレートケーキ



思わぬ生姜の香りの豊かさに酔いしれる。

先日、手作りのチョコレートケーキを友人宅でいただき、その上品さと奥行き深い味わいに衝撃を受ける。これこそ、求めていたもの、そう確信する。ついつい、その場で二切れも戴いてしまったが、口に入れるたびにまろやかに広がるカカオの香りが何とも言えない。

プロ程、出し惜しみなくレシピを教えてくれる。彼女も、その日のうちにレシピをメールで送ってくれており、早速覗いてみると、なんと、ケーキに入れる生姜の砂糖漬けの作り方から始まっている。嬉しい程の本格派。それなら、いっそのことローマジパンなるものも、アーモンドプードルと粉砂糖、卵白から作ろうとの気になり、各種レシピを比較検討する。そうして、材料を集め、先ずは最低一日は漬けねばならない生姜の砂糖漬けを作り始めると、その豊かな香りが部屋いっぱいに広がり、その意外さに驚く。生姜は常に隠し味、薬味として使うことが多いことからも、生姜のみを二時間近く煮ることは滅多にない。漢方にしろ、他の薬草が混じっているので、今回は生姜の香りのみを十分に堪能。なんだか、急にプロになった気がしてくるからおかしなもの。

翌日、アーモンドプードルと粉砂糖を一対一の割合で混ぜ、そこに、せっかくだからと、出来たての生姜シロップをちょっと、それから卵白を少しずつ入れ込む。あっけなくローマジパンの出来上がり。味見をしてみると、くどい甘さでもなく、意外に美味しい。

それでは、と下準備に取り掛かる。
生姜を粗いみじん切り、水に戻した乾燥アプリコットも粗いみじん切り。チョコレートを板の半分ぐらい粗く削る。分量の小麦粉、カカオを一緒に篩にかける。

鼻歌混じりにローマジパンと砂糖を一緒に撹拌。ぽろぽろと分離してきたところで、卵を一つ入れては暫く撹拌、とろりとなったら、また一つ、と四つ混ぜ込む。そこに室温にしておいた牛乳を静かに混ぜ入れ、十分撹拌。今度は、粉類を入れ、しっかりと混ぜ合わせる。そしてチョコレートを混ぜ、生姜とアプリコットを丁寧に入れる。最後に溶かしバターを静かに混ぜ入れる。

型に入れて180度のオーブンで焼くこと10分。表面に膜が出来たらナイフですーっと真ん中に筋を入れてあげる。それから一時間程焼き上げる。途中、焦げる心配があれば、アルミフォイルなどでカバーをする。

カカオの優雅な香りが家中を支配し、幸せ感に満たされる。こうして焼き上がったケーキは余熱がとれると、すぐに型から出して網の上に。その後、ラップに包んで保存。レシピには3日から5日寝かせるとあるが、先日ご馳走になったケーキは一週間寝かせたものとか。

もちろん、カカオを篩い入れる時に、トンカ豆も削って入れている。ちょっとずつ、ついつい、アレンジしてしまっている。さてさて、ジンジャーとアプリコット、チョコチップの入った大人の味のチョコレートケーキ、一週間も味見せずにキープできようか。味さえも見ていないのに、既にスライスしてラッピングし、プレゼントしたい友人たちの顔が次々に浮かんでしまう。方やバッタ達はいつ食べようかと狙っている。

そうして、気が付くと、二本目を焼いている。せっかくだから、生姜の砂糖漬けやローマジパンが新鮮なうちに、という大義名分を掲げるも、もう会う人、会う人に食べて欲しくてうずうずしている自分がいる。

そう、それ程、このケーキ、感動に打ちのめされること請け合い。
皆さんにも至福のひと時を。





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皆さんからのコメント楽しみにしています



2 件のコメント:

  1. fleur de sel6/2/14 22:28

    とっても素敵なケーキですね。文章を読みながら目を閉じて想像しています。
    生姜のコンフィも他のオレンジなどのコンフィもやはり手作りのものは一味違いますね。
    お料理上手のお母様を持ったばったさんたちは幸せですね。

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  2. Fleur de selさん!

    コメントいただき嬉しいです。大師匠からのお言葉。マンマミーヤ。私もFleur de selさんのように毎日、気張らずに、あくまでナチュラルに、素材を生かしたお料理ができたらな、と思っています。バッタ達はママの気まぐれにつき合わされ、何十回も感想を聞かれ、ちょっと大変かも。
    それにしても文章から想像してくださるなんて、感激です。生姜のコンフィ、ちょっと風邪っぽい娘に、ホットレモンに入れて大好評です。また作ろうと、大量に買ってしまい冷蔵庫の底で眠っています。新鮮なうちに、作らないと、と思っています。

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